幼児教育 知育に必要な5つの価値 非認知能力

やる気や非認知能力を育て頑張れる子に!|知育に必要な5つの価値【子育て科学】

2016/11/10

今回は知育に必要な5つの価値の3つ目〝気力作り〟です。

1つ目〝知能作り〟で学力関連を高め、2つ目〝体力作り〟でスポーツ万能を目指したとしても本人に〝やる気〟や〝努力〟がないとうまく行かないですよね。

我々は知っている、才能があるのに真面目にやらない子、すぐ諦め途中で投げ出してしまう子。

こういったコドモや大人に陥らないために何をすべきか?科学的な側面で紹介します。


■マシュマロテストの真実

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皆さんマシュマロテストはご存知でしょうか?

最近テレビ番組とかでも紹介されている有名な幼児向け心理実験です。

まずこのテスト内容を簡単に説明します。

1.3歳~5歳ぐらいまでの幼児一人と先生(年上のひと)が個室に入る。

2.個室の机の上にはマシュマロが1つあり、先生が「今このマシュマロを食べたら1つだけ、しかし今から先生が部屋を出て、戻って来るまで食べるのを我慢していたらもう一つ(合計2つ)食べられるよ」と伝える。

3.会話終了後、先生が部屋を出て一定時間が経過したら部屋に戻ってくる。

このようなテストを、部屋に隠しカメラを設置して我慢する様子をオモシロ可笑しく映し出されている番組を見たことあるかと思います。

そしてこのテスト、実は以下3つの検証のためテストを実施しているものだったんです。

① マシュマロを食べることを我慢できるかできないか?

② マシュマロを食べる我慢をどのようにしているか?

③ マシュマロを我慢できたコドモと我慢できなかったコドモは、将来どのような学力差や社会に出たときの所得差が発生するか?

③はびっくりですよね!テレビ番組ではできないし。

このテストの内容はWikipediaに詳しく書いてありますが、〝子ども時代の自制心(ガマン力)と、将来の社会的成果(学歴や年収)の関連性を調査した有名な実験〟だったんです。

簡単に説明すると、アメリカで1960年代に600人ちかくにマシュマロテスト実施し、20年間にわたる追跡調査の結果、マシュマロを我慢できた時間と学校の成績に際立った相関関係があることが発覚しました。

つまり、小さいころ我慢強いコドモは学校の成績があがる傾向ということで、学校の成績が良ければ良い会社にも入るれ、年収もあがるということにつながります。

この〝我慢強い〟って知能でも体力でもないですよね?

心理学では〝非認知能力〟と呼び、学力テストや体力テストでは測定(認知)できないことからその名称がつきました。

また誤解を招かないように少し説明追加すると、このテストではマシュマロを食べたいという〝明確な目標〟が設定されていること、マシュマロの好き嫌いや空腹具合に左右されることなどの条件もあり、食べたコドモの理由に「マシュマロがとっても好きだから」とか「お腹が空いていたから」という理由もあると思うのであくまでも傾向として考えること、また〝自然に我慢できたこと〟が重要であり、プレッシャーを与えて我慢強くした結果ではないということは頭の片隅に置いておきましょう。


■早期教育と非認知能力の関係

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次にもう一つ〝非認知能力〟の重要性についてわかる検証があり、これも面白く非常に興味深いので共有します。

その名はペリー就学前プロジェクトというもので、結論をズバッとまとめて先に言うと〝非認知能力を高める幼児期の教育有無が生涯年収を決めるという結論をーベル経済学賞の受賞者ジェームズ・ヘックマン教授(シカゴ大学)が提唱したというものです。

この時点でなんか信用してしまいますよね。(笑)

先ずこのプロジェクトは、1962年から1967年の6年間に、アメリカのミシガン州で、低所得のアフリカ系58世帯の就学前幼児に対して実施した教育計画のこと。

教育内容は午前中に毎日2時間半ずつ教室での授業を受けさせ、さらに週に1度は教師が各家庭を訪問して90分間の指導をしました。

そして就学後(小学校)教育を受けた子と受けてない子の学力の差を確かめ、早期教育の必要性を確かめることが目的でしたが、当時この実験の効果はみえず完全な〝失敗〟に終わったと考えられていました。

その理由は、このプロジェクトに参加した子は就学当初は教育を受けてない子よりIQが高くなったが、その効果はしだいに薄れて、教育が終了して4年経つとすっかりその差は消えてしまい、あまり意味の無いものだったと結論付けたからです。

このような早期教育の是非については日本でも〝早期(幼児)教育効果は小学校で消える〟と幼児教育界で権威がある大学教授が言っており、やり過ぎで逆効果に注意すべきだとも言ってます。

しかし、ノーベル学者のヘックマンがその後の成長を追跡調査した結果、教育を受けた子の方が教育を受けてない子と比べて14歳時点での学校出席と成績、19歳時点での高校卒業率、そして27歳と40歳時点の収入や犯罪率や持ち家などで、優れた結果を出していることがわかりました。

先にも述べましたが、IQ(知能測定結果)は四年後ほぼ変わらない状態。

これは日本でも同じ結果で、この結果の多くの理由は〝皆同じ教育を受けている〟からであり、みんな学力の歩幅が合ってしまうからだと考えられます。

そして先に伝えた結論にあるように、ヘックマンは非認知能力に焦点をあて、就学前に毎日勉強を頑張ったこと、貧困から抜け出そうという向上心、先生に優しく対応された経験や感謝の意などが育った結果という結論を科学的に証明しました。

このような結論や結果からアメリカでは早期教育の方針を見直したり、非認知能力を鍛えるためのプログラムが導入されるなど、国をあげて教育改革を促進してます。

あのオバマ大統領も、ペリー就学前プロジェクトの追跡調査に高い関心を持っているようです。


■我が家のトレーニング

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非認知能力(気質・性質)が重要であることがわかりました。

そして我が家でも今一番重点においているのがダンゼンこの非認知能力を鍛えることです。

なにせ7歳までしか鍛えられないことが多いわけですからね!

初めて知った時はビビりました!

なので、我が家は勉強(早期教育)は後からついてくるものとして、以下のような取り組みで非認知能力を鍛えてます。

○運動

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皆さんもご存知かと思いますが、運動は〝精神を鍛える〟、つまり非認知能力を鍛えることでもあります。

運動には〝体力〟と〝技術力〟・〝精神力〟を鍛えることができ、またスタートとゴール、勝ちと負け、目的と目標などの設定により〝意欲(やる気)〟〝やり抜く力(グリット)〟〝自制心〟などが鍛えられます。

今は思いっきり遊ぶ中で色々な設定やアレンジを加えてモチベーションを高め、何事にも高い志を持って取り組めるようになってもらえればと思ってます。

○実験系のお出かけ

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これも以前よりブログでお伝えしているあーすぷらざ】や【伊勢原こども科学館】【東芝未来科学館】【はまぎん子供宇宙科学館】といった屋内施設、主に〝好奇心〟を育てることを目的としてます。

また好奇心は、「既知の情報と新しい情報を見極めるチカラ」と「新しい情報を取り入れたい学習意欲」という側面もあり、何事にも好奇心を持って取り組めるようになれば色々なことを覚えるので、新しい体験を積極的に取り組む環境を作ってます。

○毎朝のお勉強

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こちらも以前ブログで紹介しましたが、主目的は学習(早期教育)ではなく非認知能力を鍛えることに重点を置いてます。

ひらがなや計算の勉強もするのですが主としてはMI理論を意識したものや、ハードルを上げるのではなく、〝毎日続けること〟や親子の信頼関係を築くこと、またお互い〝感謝の気持ち〟を持って楽しく取り組めることに重点をおいてます。

○お小遣い

FB_IMG_1441886351183この写真は理子さんの貯金箱です。

我が家は4歳の誕生日からお小遣い制をとっており、毎週土曜日300円を渡してます。

この話をすると驚かれるかも知れませんが、お菓子や自分が欲しいものは全てこの中から賄うこととして、基本親からモノを買い与えません。 

あくまでも〝基本〟なので時々親がルールを破りますが、それは特例であり、理子さんにはお金の大切さや好きなモノを買うための〝努力〟や目先の誘惑に負けない〝自制心〟をつけてもらうことも目的です。

そう、これはマシュマロテストのシチュエーションを作ることも計算されており、突発的におねだりさせたときにお小遣いを使うことや、お金を貯めてガマンしていることを意識させ、自分で価値の判断ができるようにし向けてます。

なので、過去には妖怪ウォッチが欲しいと一生懸命お小遣いを貯めてゲットしてました。

またこの施策、お菓子を上げないとか、ルールに厳しく接するとかではなく、あくまでも〝自発的な意思〟を助けるものなので、時々親がルールを破ることでそれと〝感謝の気持ち〟を養うことにつながってます。


■非認知能力について(9/11追記)

アメリカでは、KIPP:(Knowledge Is Power Program)という国の公教育改革を進めようとするプログラムあり、現在全米で100校以上に導入、ビルゲイツ等著名人が支援し、教育格差を無くす活動が進められてます。

またこのプログラムでは、以下7つの項目を をベースに「性格の通知表」というものをつけて生徒の両親渡しているそうです。

① やり抜く力(グリット)

② 自制心

③ 意欲

④ 社会的知性

⑤ 感謝の気持ち

⑥ オプティミズム(楽観的な心もち)

⑦ 好奇心

この7つが〝非認知能力〟であり、学校教育として取り入れられているのはすごいですね。

また非認知能力については〝ビックファイブ〟という視点でも整理できるようです。

1.開放性(Openness)

どれだけ開かれているかを表す特性。

知的好奇心の強さ、想像力、美の理解・興味、新しいものへの親和性、遊び心などに関係する。

知能や創造性との関連も指摘されている。

2.誠実性(Conscientiousness)

まじめさを表す特性。

自己統制力、達成への意志の強さ、計画性などに関係する。

3.外向性(Extraversion)

積極的に外の世界へ行動していく志向性を意味する特性。

人間関係の社交性よりも広い意味で、活動的、上昇志向、エネルギッシュな傾向を表す。

4.協調性(Agreeableness)

やさしさに近い特性。

利他的な度合い、嘘偽りない態度、控えめといった事が関係する。

5.神経症傾向(Neuroticism)

敏感さ、不安や緊張の強さを意味する特性。

これが高いと感情面・情緒面での不安定さやストレスを感じやすく、逆に低いと情緒が安定している。

これらの考え方は一般的に【性格】を分析するもの。

そう、非認知能力というのはこの【性格】を形成する大元のもので、〝生まれながら持っている性質・気質〟が影響してあるといわれています。


■非認知能力は生まれながら持っている?(9/11追記)

何度も言って恐縮ですが〝生まれながら持っている〟とはどういうことでしょうか?

たとえば、双子のコドモは同じ親のもとで育ちほぼ同じものを食べて成長しても性格が全く同じにならないのはなぜかを考えると答えが見えてきます。

これは赤ちゃんの時など意思が低いときでも起こる疑問ですし、兄弟でもいえることです。もしかしたら動物とかでも同じかも知れません。

このような考えのもと心理学では〝性質・気質〟という考え方を持ち、またこの〝性質・気質〟に文化や風土・経験の積み重ねによって形成されたものが【性格】だと考えられてます。

なので、コドモのころと大人になってからは性格が変わるし、大人だと転職したり結婚したり、さまざまな環境の影響をうけ性格や感情の持ち方が変わってしまうことが多々ありますよね。


■心の強いコドモ(9/11追記)

性格を作るのは性質・気質であるとした場合、性質・気質を鍛えれば以下のような〝心〟強いコドモに育つ可能性が高まります。

・コツコツと努力して最後までやり抜き成果をあげる能力を身につけること

・誘惑やストレスに強く、途中で諦めたり投げ出さない能力を身に着けること

簡単にいうと〝情緒不安定〟にならないこと、また心が揺さぶられても〝平常心〟を保つ努力をすることであるとも考えられます。

〝平常心〟、以前コミュニケーションの基礎理論でもお伝えしましたが、コドモは感情に敏感で感情に左右されやすい【性格】です。

そう考えると、幼児期に非認知能力を鍛える=感情をコントロールできるようになるという考え方は納得できる。

また感情をコントロールできないと〝キレル〟とか〝イヤイヤ〟とかが治まらない。

非認知能力はいろいろなところにつながっている重要な項目だと私は考えます。


■まとめとオススメ

今回の内容いかがでしたか?

頭が良くても、運動神経が良くても〝心〟が強くないと成長につながりません。

また心は〝挑戦〟や〝失敗〟をしないと鍛えられない部分もあります。

そして最後に、この記事を読んで非認知能力について興味が沸いた方は以下書籍をオススメします。

今回の内容はほぼ全てこちらで紹介されてます。

また非認知能力の詳しい種類や考え方、それと今回紹介しなかった〝やってはいけないこと〟や失敗例なども詳しく書いてありますので、是非お勉強してください。

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