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アウトプット型教育について考える

ご存知かもしれませんが、2020年にインプット教育のゴールとも言えるセンター試験が廃止となり、また「覚える」から「考える」を中心とした『アウトプット型教育』へシフトしていきます。

そのため今回は、『アウトプット型教育』に関する基本的な知識と、我が家が取り組んでいる教育方法などをお伝えしようと思います。


■行政の情報

先ず目を通していただきたいのが「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)の論点メモ(案)【改訂版】」という文部省科学省配布の資料。

色々なことが書かれておりますが、今ここで取り上げるべき重要事項のみ抜粋しました。

先ず現行のセンター試験に関する考察。

(2)共通テストへの記述式導入の必要性

○現行の大学入試センター試験については、

・知識の習得状況の評価に優れていることに加えて、多肢選択式中心という条件の中でも、与えられた問題を分析的に思考・判断する能力(いわば「分析的な思考力」)の評価に優れている。

・ 複数の情報を統合し構造化して新しい考えをまとめる思考・判断の能力や、その過程や結果を表現する能力(いわば「統合的な思考力や表現力」)の評価については更なる改革が求められる。
・ なお、多肢選択式中心のため、選択肢の内容を参考として解答するなどのケ
ースもある。

などの指摘がある。

ここでは3つの内容を使って現行の大学入試センター試験を考察していますが、一つめは「問題把握能力」について優れてるといい、2つは「創造的思考(クリエイティビティー)」が養われない、3つめは「推測」や「消去法」で答えを導き出すケースもあると指摘してます。

確かに、チェックシート式や選択式問題では単なる記憶の呼び起こしであり、またそこから新しい答えを作ることは許されず、頭に詰め込んだ情報を如何にミス無く素早く回答するかが教育の中心になっているような気がします。

そう考えるとある意味、ビリギャルみたいに成績が悪くても試験直前に知識を詰め込みすれば何とか乗り越えられるし、こんな方式のテストで人生左右されるのはおかしな話。

また只でさえ何人もアイデアを出すことが難しいのに、学校教育のテストが「記憶の呼び起こし」中心になっているのは悲しい。

このような背景を読み取りつつ、次の文章に続きます。

特に「統合的な思考力や表現力」は、今後社会で活躍する上で求められるものであり、こうした能力を高等学校教育や大学教育でよりよく育成していくことができるよう、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」においては、マークシート式の問題の質的改善に加え、記述式を導入し、複数の情報を統合し構造化して新しい考えをまとめるための思考力・判断力やその過程や結果を表現する力などを評価することが有効。

ここでいう「統合的な思考力や表現力」とは先にお伝えしたとおり「創造的思考」。

また簡単にいうと「アイデア」や「創造力(クリエイディビティ)」とであり新しい価値を作るチカラです。

そのため記述式にすることで、枠にとらわれず自由に回答する事や、明確な答えがないものについて自分なりの答えを考えることなど、その理由や考えに至までのプロセスを鍛えるということを重要視してます。

<記述式を導入するメリット(例)>
・ 解答を選択肢の中から選ぶのではなく、自らの力で考え出すことにより、より主体的な思考力・判断力の発揮が期待できる。
・ 文や文章の作成を通じて思考のプロセスがより自覚的なものとなることにより、より論理的な思考力・表現力の発揮が期待できる。
・ 記述による表現力の発揮、特に文や文章の作成に当たって、目的に応じて適切な表現様式を用いるなど、表現力の発揮が期待できる。
○ 記述式を導入することにより、高等学校教育においても「言語活動」や「探究的な学習」などの充実が促され、生徒の能動的な学習をより重視した授業への改善が期待できる。

メリットしかないように思えますね。

しかしデメリットがあるとしたら従来通りの学習で得られた〝何か〟が減ること。

なんだろう???

今は見えないがきっと何か将来起こる可能性はありますが、大切なことは主体性を持つことや論理的思考が鍛えられることなので、今まで以上に頭が鍛えられると期待しております。


■我がのアウトプットプット型教育

 

我が家でも将来を見越して色々なことをやっており、単純に絵を描いたり工作をしたり、また以前お伝えした【大喜利お絵描き】こそ典型的なアウトドアプット型教育ですし、LEGOもアウトドアプット型玩具なのでプログラミング教育で活用される意味もわかりますよね。


■アウトドアプット型教育で重要なこと

ここからは持論というか経験則ですが、自由な発想でアタマの中のアイデアをアウトプットするこの教育法には、ズバリ『インプット型教育』が非常に重要だと思ってます。

つまり、インプットもアウトプットも共存し両方学習に活かす学習という意味で「統合的な思考力や表現力」は成り立っているという考えです。

例えば、こちらの絵は我が娘の理子さんが夏休みの作品コンクリート用に描いた絵です。

この絵は葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」をオマージュして描いたもの。

また今年見に行ったスーパー浮世絵展の動画を思い出したとか

この2つのインプットがあったこと、また私からのアドバイスとして、波になった気持ちで「ザブーン!ザブーン!」とか声を出しながら描くことでダイナミックさや感情を刺激する作品ができたと思います。

またそもそも、心理学というかヒトの人体として、自分が知らないものは描けない。

だからヒトは絵を描く際、写生でない限り、頭の中のインプット済み情報にアクセスして想像や連想をして浮かび上がったものをキャンパスへアウトプットする訳だから、インプットが非常に重要であることは明白です。

これは外国語や漢字・音楽や数学など、ヒトが生きるすべてにおいて同じことで、このような考えから「インプット型教育」が先行したのでしょう。


■最後に

〝アイデア〟について、非常に有名な名言を共有します。

 

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない 

この名言は『アイデアの作り方』という本有名なジェームス・W・ヤングのもの。

またこの名言が示す通り、既存の要素をたくさん知っていればたくさんのアイデアを出すことができる訳だし、最近では〝組み合わせの方法〟も言語化され、書籍等でインプットできる。

そのため、アウトプット型教育をするためのインプット型教育というのがこれからの教育であり、そのためにたくさんコドモと会話をしてお互いでインプット/アウトプットをしてたくさんのアイデア作っていくことが必要だと思ってます。

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