色彩を使って子育て科学するシリーズNo.2【色彩心理編】
2018/11/01
ヒトは色を見ただけで無条件にホルモン分泌をする。
前回は色と生理反応の関係を科学的な視点で紐解きましたが、今回はその応用編でもある【色彩心理】について考えていこうと思います。
この色彩心理、コツさえ掴めば外見や持ち物から相手の心理が読み取れるようになりますよ!?
■基本は生理反応と同じ考え
復習を兼ねて前回お伝えした色と生理反応をまとめた表を再掲載します。
色が光で、ヒトは光の影響(正確にいうと電磁波)により無条件にホルモン分泌します。
同様にヒトの心理である感情もホルモン分泌に深く関わっており簡単な図にするの以下のようなものです。
例えば怒った時、赤を見てなくてもアドレナリンが分泌することは有名なお話。
また、「ブルーな気持ち」という表現があるように、寂しくなると青を見たときと同じセロトニンが分泌されます。
このように、色とホルモノ分泌と心理とホルモン分泌の関係も同じようなものだと理解してください。
■持ち物別色彩心理特徴
色が心理だと何となくわかったところで、ファッションや持ち物は色やカタチを使って自分の感情(センス)を表現するものだとも何となく理解できると思います。
例えば、洋服などのオシャレは自分以外のひとに感情(センス)をアピールするものでもありますし、スマホカバーや財布、手帳や下着の色など、どちらかというと自分が使う為の道具は自分の感情へチカラを与えるもの、見ると気分が良くなるもとだと考えることができます。
また服装に関しては仕事や私生活など環境に合わせて〝感情(モチベーション/気分)〟をアレンジしているとも考えられますね。
■無意識の色選択が意識を表現する。
また、ヒトには嗜好色と呼ばれるそのヒトが好きな色があり、その嗜好色は自分が自分らしく有るために必要な感情を表していると考えられます。
例えば〝仕事道具〟に赤い色が多い人は「仕事は熱心に取り組みたい」とか「仕事で成功したい」というような心理があり、その欲求を赤の生理反応である【アドレナリン】のホルモン分泌をしやすい環境を無意識に作っているということです。
またその人が洋服まで赤(暖色系)だとかなり〝感情派〟であり、モノゴトを論理的ではなく自分の思い付きや一時的な感情で対応する心理傾向が強まりますね。
色彩心理を知ればイロイロ人間観察が楽しくなりそう!
■心理4原色と色彩心理
今回紹介している色と心理との関係を解読するには、紀元前600年のアリストテレスの時代から続く色の研究、またご紹介した光の三原色の他に色材の三原色や心理四原色という考え方が必要になります。
こちらとーーーーても難しいのでここでは触れません。
しかし、いろんなものすっっ飛ばしてわかりやすい表を作ってみたのでご確認ください。
この色彩心理は、心理4原色を基準に無彩色(白・灰・黒)も含めた組み合わせで読み取る考え方です。
また深層心理は一つの色では読み取れないこと、色の意味は色の彩度(濃さ)や明度(明るさ)や面積(大きさ)でも意味が大きく変わります。
それと色彩心理関連にはイロイロな考え方があって、有名なところだと風水やチャクラ、オーラソーマや古くはフロイト、ゲーテ、空海などあります。
そして私がお伝えした色彩心理は色彩生理学(色とホルモン分泌)とデジタル色彩理論(色は光で考える、デジタル色彩士が学ぶ手法)をベースにリュッシャーのカラーテスト(色彩心理診断士が学ぶ手法)の良いとこ取りで考えてたものです。
色彩心理の理論は沢山あってどれも良し悪しあると思いますので、興味ある方はイロイロ調べ見るのも良いですね。
■ちょっと色彩心理分析レッスン
では、ここまでの流れでお伝えした知識を使ってちょっと色彩心理分析してみましょう。
こちらの女性をご確認ください。
この女性は帽子とシャツが緑でスカートが赤みかがった明るいベージュ、インナーは襟付きの白、タイツは黒ど靴と本が赤。
先ず性格は一番面積比が多い緑の服から判断すると理論派で聡明という傾向が読み取れます。
またアイテムである靴と本が赤なので、歩くこと学ぶことには攻めの姿勢であると読み取れます。
赤と緑は補色関係(色覚的に反発しあう色、刺激が強い配色)にあり、シャツとスカートもコントラストは弱いが補色関係です。
また黒のタイツは強さと自信の現れ。
以上の傾向からこの女性は「物事をハッキリ言う気の強い性格。また向上心が強く、どちらかというと自分中心な性格」だと考えることができます。
・・・まぁ、人を見るセンスがある方はこんな分析しなくても感じ取れると思いますがね。
また色意外の部分で心理を読みとるなら続くインナーのシャツが三角の襟付きであることやスカートのウエストをキツメにしっかりまとめているところからも白黒ハッキリ系の性格だと読みとれますね。
それでは、今回学んだ色彩心理を子育てに活用する方法を考えてみましょう。
・・・と言っても基本色彩生理と同じなので環境変更ではなくファッションという観点で考えます。
先ず簡単な方法として、ファッションは自分らしさをアピールしたり自分に足りないものを補うためのアレンジなので、色彩心理一覧表を見てコドモのイメージにぴったりの色を取り込んで見るのも良いと思います。
またコドモがお気に入りの服から心理的なポテンシャルを読み取ることもできます。
その他ちょっと高度なテクニックですが、コドモが描く絵の種類と配色から、その絵のモノゴトに対する心理傾向を読み取ることもできます。
■今回のまとめ
食べ物の色合いとかもありますしね。
また人の心理や色彩表現は環境やタイミングによっても変わるので、上手くコツを掴めるとコミュニケーションに役立てられます。
それと、コドモの色彩感覚や色彩表現は筋肉と同じく日々鍛えるしかありません。
そのため次回は【色彩学習編】として、だれでもできるアイデア色彩お勉強についてお伝えします。