チャレンジしないリスクの回避法
チャレンジして失敗した時、「やらなきゃ良かった」と「後悔」することありますよね。またチャレンジしなくて後々『後悔』することもありますよね。
この「後悔」と『後悔』の差、どうやらチャレンジしなかった時の方がチャレンジしたときとと比べ2倍近くの心理的インパクトがあるようです!
こちら人によっては2倍以上の人もいれば2倍以下の人もいるようで、この差は個性や過去経験差によるようですが、この理由について行動経済学の代表的な考え「プロスペクト理論」を使い説明できるようです。
しかしそんな難しいことを考えなくても感覚的に解る気がしますが・・・
そして今回、難しく話は抜きにして、私からお伝えたいこととは『チャレンジしなかった時のリスク』について今一度理解を深められるアイデアをいくつかご紹介し、今後しっかり考えてモノゴトの選択をすることへの手助けになれば良いかと思っております。
過去は正当化できる
ちょっと想像してみてください。
昔辛かった仕事や生活の思い出があっても、今となっては良い思い出になったり、そのつらい経験が今の自分を作り上げたと考えたことはありませんか?
このような考えは行動経済学でいう【過去美化バイアス】や【自分中心バイアス】と呼ばれるモノで、また時間が経ったことで新たな経験が積み重なり、“心の入れ替え”が実行されたからだと考えられております。
しかし、『チャレンジしなかったことの後悔』は実際に経験していない=結果を得ていないので“心の入れ替え”が難しく、何故なら、その行動を実行されず頭の中だけの出来事でしかないので、その後結果が悪転した際に現実として受け入れられない心理が働くからだと言われております。
チャレンジしなかった記憶が悪さをする
そして、このチャレンジしなかったことの『後悔』は、例えば大きな『失敗』をして怒られた時などに【トラウマ】として心の楔となり、またそのときのイメージが頭の中でリフレインし続け、そのうち何もできなくなり【うつ病】へと変移する可能性が大いにあります。
こちら大袈裟に言っているかも知れませんが、心の病気には大概きっかけがあるので、そのきっかけとして『後悔×失敗×衝撃』と考えれば少しは納得できるのではと思います。
コドモへのチャレンジ強制
また、親が持つチャレンジしなかったことの『後悔』をコドモに押し付けたことが原因で、コドモが低い意欲で勉強や習い事を続けているケースを時々聞いたり見かけます。
これらの行動は親がコドモに後悔をさせないための配慮だと思いますが、当事者のコドモはその【重要性】を十分に理解してないケースが多く、またあまりにも強要し続けた結果、以前お話した『学習性無気力』などの『無発達課題』に陥るケースもあるため、しっかりコントロールする必要ありますね。
質を高めるためには?
では何をコントロールするのでしょうか?
その答えはシンプルで、コドモの目的意識や当事者意識などを持たせる【意欲(モチベーション)】です。
またそもそも心が入ってないと何事も動かないのと、【意欲】は【本人にとって魅力的な目標】が有ること、そして結果に【報酬】が有ることが絶対的な条件です。
話が少し戻りますが、チャレンジしなかったことの後悔はこの【報酬】の魅力を心に引きずったまま、且つそのとき【意欲】を出せなかった自分への戒め的な念もあるかも知れません。
また例えば『勉強しないと将来苦労するよ』とか『言うこと聞かないとおやつ抜き』みたいな言い方は問題回避的な動機付けであり【本人にとって魅力的な目標】ではないので、もし【意欲】が高まったとしても目の前の問題を回避するだけの一時的な行動となり、またそのような動機付けが続くと“慣れ”が発生し、結果として『脅し』が効かなくなります。
結果、ヒトは失敗しないと学ばないという定説が理にかなっているのかも知れませんね。
何にチャレンジするのか?
では、失敗しようが何だろうが、今目の前のコドモを動かす手段として、『脅し』以外の方法は何が有効でしょうか?
またチャレンジしなかったことのリスクを回避させるには、何にチャレンジさせれば良いのでしょうか?
この答えは至ってシンプルでモノゴトを『競争/ゲームにする』というモノです。
・・・って、そんなの知ってるよ!っと突っ込まれそうですが、こちも以前お伝えした【ブースト(やる気にさせて非認知能力を鍛える5つのコツ)】と組み合わせると効果抜群です!
詳しくはリンク先をご確認いただきたいのですが、コドモは遊びも競争も好きですし、また勝ち負けによる経験をお送り踏んだ方がココロを鍛える糧にもなるので、ゲーム化は積極的に取り入れるべきだと考えております。
まとめ
今回のお話は周り回って当たり前の子育て法に陥りましたが、多角的にチャレンジについて見直すことができたのかと思います。
また『子は親を見て育つ』という言葉があるように、親もコドモの前でチャレンジし続けることが必要なのではないでしょうか?