リフレーミングの秘訣と子育てのNGワードとは?
ちょっと心理学的な実験から始まります。
2つの文章を比べてみてください。
① お肌に優しい美容液、今なら洗顔五点セット付きで1980円!
②お肌に優しい美容液 が1980円。今なら洗顔五点セット付き!
皆さんどちらかお得と感じたでしょうか?
では、もう少しバリエーションを増やしてみましょう。
③今ならお肌に優しい美容液が洗顔五点セット付きで1980円!
④お肌に優しい美容液、洗顔五点セット付きで今なら1980円!
どれか良いのかは人それぞれですが、注意深くそれぞれの意味を読み解いていくと、1980円という価格に洗顔五点セットが含まれているのか、また1980円が定価であるかどうかの判断基準が心理的な価値の変動があることがわかります。
このように、モノゴトの価値の枠組み(フレーム)を定める行為をフレミングといい、また①→③、③→④というように元のフレームを別のフレームに変えることをリフレーミングといいます。
そして今回はこのリフレーミングについて熟考えするとともに、子育てでの活用からNGワードについての考察をお伝えします。
■水は多いか少ないか?
まず、効果的リフレーミングを考えるとき、前回紹介した【損得勘定の考え方】を考慮しつつ、次の例をもとに感じ取ってみてください。
コップ満タンの水を半分飲んだとし、コップの中身を表現する以下の2つを比べてください。
【1】コップの中身が半分なくなった
【2】コップの中身が半分まだ【】ある
どちらも差は無い感じですかね
では次の場合はいかがでしょう
【3】コップの場合が半分しかない
【4】コップの中身が半分もある
これら凡例はよくある子育て本でポジティブorネガティブというような感じで紹介されるものですが、こちらも注意深くそれぞれを紐解くと〝言葉の使い方〟の差があることがわかります。
まず、【1】【2】に比べて【3】【4】は〝半分〟を強調しているため、どちらかというと【3】【4】の方がインパクト強めだと感じられると思います。
そして【4】は【2】と比べてと、【2】の「まだ」が「も」に変わったのですが、この「まだ」という言葉には〈ネガティブなイメージ〉があるため、対象の価値を下げてしまう作用が働いてしまいます。
そのため、【1】【2】はポジティブ/ネガティブの違いと分けられるにも関わらずその差を感じられないのは言葉(ワード)が本来持ち備えているイメージの差にあり、その差が無条件に対象の価値を落としているかたちとなります。
■使ってはいけないNGワードとは?
ここまでの心理テストで感じたように、ネガティブな意味合いを持つ言葉は価値をプラス方向に強める力は低く、逆にマイナス方向に強める力は高いことがわかります。
また同様に〈汚い言葉〉も作用的には同じ働きがあり、また心も〝無意識〟に汚しているので良くないです。
また誉めるときも同様で、ネガティブな意味を持つ言葉、汚い言葉を使うと基本効果が弱まると心に留めておいた方が良いでしょう。
■例外と弊害
しかしながら、普段から良い環境ではない状況においてはネガティブでも汚くてもある程度一定の効果はあると思いますし、感性は人それぞれなので状況と環境次第ではないかとも考えられます。
しかしながら、環境は慣れとなり身体に染み付くという特性があるため、今は良くても将来に影響が出ると考えられます。
特に社会に出て上下関係が出てきたときやコドモが親となったときに同じことを繰り返すことになるでしょう。
要するに、良く言うコドモも〝人格者〟として扱えば、自ずと環境も良くなり、言葉使いも変わってくると思います。
キレイな環境、キレイな言葉。
そういう意味では、オヤは心もカラダも家も財布の中身も、常日頃整理整頓と後片付けをしっかりやることが必要なのかと思います。
私も頑張ります・・・・