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安心と満足の違いを知り、親子で育む。【子育て科学】

2016/07/26

突然ですが皆さん、安心と満足の違いを認識して使い分けてますか?

この違い、深く洞察すると同じうようで違うもので、子育ての悩みを解決する上で、また幼児教育を効率的に進める上でも重要な考え方です。

そのため今回はこの2つの違いと知り、育児や幼児教育においてどのように捉え、またどう使いこなすかについてお話します。


安心はプラスマイナスゼロ、満足はプラスアルファ

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いきなり冒頭クイズの答えとなってますが、先ずこの考え方はやる気を引き出すモチベーション理論です。

またこの考えの理解を深めるため、それぞれの言葉と対義語を整理します。

安心=プラスマイナスゼロ

不安=マイナス

満足=プラスアルファ

不満足=プラスマイナスゼロ 

・・・何か気づいました?


安心と満足はイコールではない。

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満足と安心の違いを論理的に考えると矛盾が発生するかのように思えますが、2つの意味を深く洞察すると違いと理由が見えます。

では、先ずは安心と満足についてネットや辞書で調べた結果を確認します。

安心(あんしん)とは気掛かりな事が無く、心が落ち着き安んじることである。

満足(まんぞく)とは、満ち足りた状態。不足がなく満たされること。心がいっぱいになることを意味する。

安心は〝気がかりなことがない〟

満足は〝満たされていること〟

また安心の〝気がかり〟というのは自分自身に関わることより環境面や衛生面・モノやコト・人・衣食住に関わることで不足がない状態を差し、外部からの脅威や生活の維持に関わることを指します。

そして満足は、外部からの脅威や生活の維持が整った上で得られる喜びや楽しさ、メリット・二次的利得など、心の価値を重視した幸福感になります。

この考え方は心理学のフレデリック・ハーズバーグという人が、人の欲求についてまとめた理論の中で説明されており、以下の言葉を残してます。

人間には2種類の欲求があり、苦痛を避けようとする動物的な欲求と、心理的に成長しようとする人間的欲求という別々の欲求がある。

ハーズバーグはモチベーションを定義する二要因理論を作ったひととして有名。

ここでいう動物的な欲求は、ヒトでも動物でも生存するために必要な欲求が安心確保であり、心理学用語では「衛生要因」と名付けられてます。

また人間的な欲求は、ヒトは安心確保だけでは欲求を満たすことができず、ヒトやる気や生きがいにつながる内省的な充実感や幸福感が満足となり、心理学用語では「動機付け要因」と呼ばれています。


例えた方がわかりやすい
話が難しくなってきたので、我が家にある具体的な例を一つお伝え、感覚で覚えて見てください。

■例

我が家には 食品用ラップフィルム(サランラップなど)があります。

このラップはとても便利で、キッチンで色々な用途に使いますが無くなったときは大変です。

そのため、無くなった状態を回避するためいくつか買い置きをしています。(安心確保)

また我が家には以下の「ラップケース」なるものがいくつかあります。

このアイテムにより、購入したものをそのまま使うよりキッチンやインテルとの美観が整いますし、整理整頓もしやすく、何より〝ママ〟の精神衛生的な幸福感が増します。(満足向上)

※ちなみ、合理的な私に取ってはママの幸福感は理解できても金銭的価値を考えると100%の共感は難しいです・・・。


安心は物理的・合理的、満足は心理的・情緒的

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この例のように、安心と満足では対応する欲求が違い、別の言い方をすれば、物理的・合理的にモノや環境を整え安心を得たとしても、心理的・情緒的な心は満たされるとは限らず、満足はヒトそれぞれユニークなものになりがちです。

別の極端な例を出すと、潔癖症の人は不安を解消し続け、金持ちは高級品を取り揃え豪遊する事で満足を追い求めたりしています。
また不安も満足も、拘りだしたらキリがないという面では似てますね。


子育てにおける安心と満足

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安心と満足の違いを知ったところで、次は子育てについて考えてみましょう。

先ず大凡の話ですが、安心はママが日々の生活で提供し続け、パパもママをサポートしたり、生活費を稼いできているという点で安心を提供し続けているでしょう。

なので安心は〝不安ではない〟という基準で考えれば色々と対策ができていると思います。

そして満足は、日常とは違う価値を得るため時々お出掛けや旅行をしたり、ちょっと贅沢をすることでご褒美的に獲得してます。

しかし、ここまでの話はどちらかというと〝パパママ基準〟の安心と満足。

〝問題なく〟同じような〝環境〟を整えてますよね。

では子供の安心と満足とはいったい基準になるのでしょうか?

このことについて、夫婦ごとの教育方針や価値観、生活環境の違いなども関係しているので社会通念的な定義はできないと思います。

しかし、参考までに私の考えをお伝えします。

安心=パパとママが喧嘩をせずいつも仲良しでいること。(プラスマイナスゼロ)

満足=いつも新しい出会いがあり、やる気と好奇心が満ちあふれていること(プラスアルファ)

安心は仲良しだけではダメで、喧嘩をしないとか、喧嘩をしているところを見せて不安な感情を抱かせないことも重要。

今振り返ると、我が家は全く喧嘩しませんね。

これは以前紹介したコミュニケーション理論が夫婦で身についているからだと思います。

以前紹介した絵本を家族で読んでいるってのもありそうですね。

また満足について、子供の欲情は発育や個性を伸ばし社会を生き抜く躍動力を育むため、他人に迷惑を掛けない範囲で幅広く、限界知らずで常に貪欲であって欲しいです。

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それと、よく私のまわりで育児に関する話題多くは親の満足を充実させるものであり、〝子供のためという正義〟のもと、コドモの満足感や幸福感を省みずグイグイいろんなことにチャレンジしていることがあります。

・早期教育
・食育
・しつけ
・服やモノのセンス
・休日の過ごし方
・・・などなど

皆さんのお子さんは何を満足の基準として、どう生きがいを得ているのでしょうか?

満足は生きがいにつながるものです。

この機会に安心と満足、家族や子供の大切なものを考について〝家族の定義〟を作ってみては如何でしょうか?

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