【NO.1理解編】頭の回転を効率よく鍛える
スポーツ万能な人やクリエイティブな人の多くは頭の回転が速いです。
また頭の回転が良いと、スポーツでは対戦相手を出し抜く奇策を繰り出せるようになり、学力では型にハマらず創造性の高い実用的アイデアをどんどん出せるようになります。
そのため今回はこの〝頭の回転〟について幼児教育や子育ての観点も取り入れつつ本質と鍛える方法を探ってみます。
■そもそも頭の回転とは?
〝頭の回転〟とは単純に考えると頭を使う能力が高い人ではあります。
またもっと具体的に考えると、頭の回転とは、普通の人よりも数ある情報の中から未来を読み取る【予測パターン】を速く、且つ数多く思い浮かべることができる能力であり、また数ある予測パターンの中から【最適で正確な判断を瞬時に下せる能力】というモノだと思います。
また頭の回転には【考える時に使う知識と経験の多さ(情報量)】と【思考力=情報処理スピード】が必要です。
以上を要約すると、頭の回転が速い人とは短時間で膨大な情報を処理して数多くの予測モデルを作り出し、その予測モデルの中から一番効率の高いものを選び実行に移せる人になります。
■頭の回転は生まれつき持った才能か?
頭の回転の良さは才能に紐付きます。
また最近の研究結果では、頭の回転は誰でも後天的に鍛えることができる能力だとされており、この事実は多くの実験や実例で証明されてます。
この理由について、私なりに3点の理由まとめてみたのでご確認下さい。
<理由1> 頭の回転に必要な知識と経験は生後に身に付く。
知識なくして、また経験なくして予測パターンを作ることも最適解を見つける法則も得られません。
また何事においても、そのモノゴに取り組むために必要な意欲や集中力、やる抜く力といった非認知能力が必要です。
そして、この非認知能力については生後の幼児期における子育ての中で鍛えられると科学的検証結果が出ています。
また先天性の秀でた能力を持っていたとしても、その能力を効率良く使うために必要な知識・経験・非認知能力を幼児教育の中で適切に鍛えないと宝の持ち腐れになります。
その証拠の一つとして、皆から天才と言われているプロ野球選手のイチローが代表的な例でしょう。
彼は誰もが認める努力家であることも間違えない事実です。
●人並み以上の努力家だったイチローの過去
http://matome.naver.jp/m/odai/2136126056597692301
努力なくして天才にはなれないということはイチロー以外でも多くの発明家や成功者が語ってます。
そのためもしかしたら頭の回転を早めるにはまず幼児教育において努力をさせることが重要かもしれません。
<理由2> 頭の回転はアイデアの発想次第
先ずアイデアについて、有名なジェームス・W・ヤングの言葉を紹介します。
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。
~ジェームス・W・ヤング~
ヤングが言うように、アイデアとは既知の要素があることが前提となり、またその既知の要素が何らかの要因で組み合わさることで新しい価値が生まれることです。
別の言い方をすれば全くのゼロベースから全く新しいアイデアは生まれず、新しいアイデアが生まれるきっかけも何かを見たり、全く別の行動時に得た経験や知識を応用してでき上がるものです。
このアイデア、心理学的では〝チャンク〟と呼ばれる情報のかたまりと同じで、人はチャンク単位でモノゴトを考えたり、時にはチャンクを分割して細かく考える頭の使い方をしています。
このチャンク、ちょっとわかりずらいので簡単な例で説明します。
まず初めて自転車を乗った時のことを思い出して下さい。
最初は以下のようなことを一つずつ覚えます。
①ハンドルを握る方法
②バランスの取り方
③ペダルを漕ぐ方法
④ブレーキの掛け方
⑤安全確認方法
しかし、時間をかけ全てを覚えてしまえば毎回自転車を乗るために必要な項目を思い出さず、【自転車の乗り方】という①~⑤の集まりであるチャンクを呼び起こせば一つ一つ意識せずにも①~⑤の知識や経験に紐付いた能力を引き出すことが出きるようになります。
また経験を積めば⑥スピード調整方法や⑦カーブの曲がり方など【自転車の乗り方】というチャンクに知識と経験がどんどん紐付いていきます。
またこの後、一輪車の練習をしなければならなくなったときどうなるだろう?
この場合、【自転車の乗り方】というチャンクを持っている人ならそのチャンクを活用して一輪車に乗るためのチャンクを作り出すことができるでしょう。
このように、知識と経験を活かして新しいチャンクを作る活動も頭の回転には必要です。
またチャンクとアイデアは同じようなものだから、生まれつきアイデア発想力が強い人はいないと考えらます。
<理由3> 頭の回転は目的と結果次第
たくさんのチャンクを駆使して、たくさんのアイデアを出しても無意味モノだったら全く意味が有りません。
また良し悪しの判断は他者評価でしかなく、評価されるためには意味あるモノを作り出さなければいけません。
そしてこの意味あるモノとは、何らかの目的を達成したことにより得た価値や利得で、その価値や利得が目的達成のために頭の回転を使ったという証拠でもあります。
あわせて、目的によって頭の回転で使う知識と経験とチャンクは違うため、Aのことについて頭の回転が良い人が別のBのことでも頭の回転が良いとは限りません。
そのため、目的をなくして頭の回転については語れない=生まれつきの能力とは考え難いという見解です。
また頭の回転は誰かの導き(入れ知恵や教育)によってパフォーマンスが変わるのでしょう。
■頭の回転は記憶力次第?
お気づきの方もいるかも思いますが、頭の回転に必要な知識と経験は記憶力が強くないと効率が悪くなります。
しかし、ただ単にモノゴトをたくさん覚えるより、覚えたモノゴトを活用することの方が重要で、覚えたモノゴトでチャンクをつくること、また作ったチャンクを随時に使えるよう磨き上げること、別のチャンクと組み合わせて新しいチャンクを作るおとなど、多角的で多様性のあるチャンクを作り続けることも非常に重要です。
■驚きの例外はあります!!
頭の回転が後天的だといっても世の中には絶対が存在しないという基本ルールがあるため、一部例外があることを認めざるを得ません。
例えば絶対音感や共感覚を持つ人や、ピアノやバイオリンで一度聴いた曲をすぐ覚えて弾ける人、映画「レインマン」のように一瞬で暗算や暗記が出きる人など、世界には科学で証明できないことは多々あります。
しかし勘違いしないよう注意深く考えなければいけないことは「頭の回転を速める」ということであり、その目的が個人の能力開発や活躍するための手段として良い成果を出すことです。
また私の場合、現時点でコドモが何らかの目的を持って行動をしているワケではないので、取り急ぎ親として「社会で生き抜く力を身に付ける」ということを念頭においています。
そのため、社会で生き抜くには一つの目的や一部の行為に偏らない〝頭の回転〟を身に付けることが重要であり、チャンクを作るチカラや応用力が高める働きがけをすることにより、色々な〝頭の回転〟が良くなるよう鍛えることができれば、例外的な人より「社会で生き抜く力」は強くなると私は信じてます。
まぁ生まれつきの天才が薬物や借金まみれて堕落する例も有りますしね・・・。
■今回はここまで
頭の回転は概ね生まれつきではなく、その仕組みを理解して効率良く鍛えることができるものだとわかってきました。
そのため次回は、我が家でも実践しているコドモの頭の回転を鍛える方法を紹介して、皆さんも日頃の生活や子育てに役立てていただければと幸いです。