コドモとココロ:子育てを科学して楽しむ!育児・知育・学力アップの論理的なアイデア

認知心理学・色彩心理学・行動経済学などを活用して、論理的に子育て・育児やしつけ、学力アップ、非認知能力、ソフトスキルを磨き、自己肯定感を持って社会で生き抜く力を育む。コドココ理論育児 知育アイデア 国旗 学び方を学ぶ

子育てレビュー

理由を3つ考えるクセを付ける

ロジカルシンキング(論理的思考)とクリティカルシンキング(批判的思考)を身に付けるには、発生した事象に対して数多くの視点や観点で捉える訓練が必要となる。

そのため私は、特に誰かに説明や説得をする際、必ず3つの理由や事柄にまとめて伝えるようにしている。

また時には何も考えず『その理由は3つありまして~』と言って、話ながら無理やり3つ考えることも良くあり、追い込まれないと力を発揮しない自堕落な自分の心にムチを打っている。

しかし、キレイに理由がまとまると納得力・説得力が増し、会話のイニシアチブやその後の論理展開が有利に働く。

このようなビジネススキルを身につけるため、私はコドモに『理由を3つ教えて』と多々問いかける。

そのため今回は、そもそもなぜ3つが有効であるかを3つの理由で説明し、またコドモの回答に対する私なりのフィードバック方法を3つお伝えします。


■3つがもたらす説得力の理由

①割り切れない

人は偶然だと無意識にAorBというような、2つにグルーピングする習性があるため、奇数にすることでグルーピングを避け、また3・5・7とキリが良い感じになりますよね。

②多すぎず、少なすぎない

奇数でも5や7だと、かなり頭を捻らないと理由は出せないし、1つや2つだと説得がない。また3つだと〝三つ巴〟的な理由にまとまりやすくなるので便利です。

③ワーキングメモリーに最適

マジカルナンバーという言葉をご存知でしょうか?

これは人が頭の中(ワーキングメモリー)で同時に考えることができる数のことで、人により個人差はありますが、概ねモノゴトを同時に考えられる数は5~9以内と言われております。

そして、このマジカルナンバーを別の視点で捉えると、4つ以内のモノゴトであれば誰でも同時に考えられ、さらに数を減らせば同時に考える事が容易くなっていくというものです。

そのため、会話で3つ考える方も、3つ伝える方もワーキングメモリーを効率良く使って会話ができるということですね。

以上のように、ある意味科学的にも理にかなった3つでまとめる・3つで考える・3つの理由を探す思考は大人でもコドモでも非常に有用ですね。


■コドモに3つの理由を求めた会話をしたときにやるべき3つのポイント

3つにまとめることの素晴らしさがわかったところで、今度はコドモに3つの理由や3つの意見を考えさせた時、親としてどのようなことをするべきか、私なりの方法を3つお伝えします。

①誉めよう

チャレンジしたことや、出した答えを必ず誉めてあげましょう。

特に初めの頃は慣れてないので思考負荷が高く、また3つの理由を出せないケースが多いです。

そのため、訓練を続けるモチベーションを維持するためにも必ず誉めてあげましょう。

ほめ方については以前お伝えした誉め方講座『You・I・We』を参考に、ベタベタ誉めてみてください。ブーストがかかりますよ。

②クイズにしたりやヒントを出して楽しもう

とにかく遊びの一環のような感じで、親子で3つ一緒に考えたり、答えがあるものはクイズ形式にして盛り上げたり、会話をする事が楽しむことを目指して取り組みます。

また最初から3つにこだわらず、3つと言わず、以前お伝えした頭を使わせて回転(発想力)を鍛えることもロジカルシンキング・クリティカルシンキングにつながるので、親子でたくさんアイデアを出しましょう。

③親は更に上を行く

コドモの出した答えを正す他に、親が更に深いコメントやウィット富んだ答えを出して親の権威を誇示することができるでしょう。

そして、ここでコドモに負けるわけには行きません。

コドモが素晴らしい答えを出しても、また3つ答えを出したとしても、そこから新たに3つ考えて大人の力を見せつけます。

またやってはいけないことはコドモの答えに乗っかること、ゼロイチでのアイデアが重要です・・・。

ここまでみてきた通り、ロジカルシンキング・クリティカルシンキングは親にスキルが無いと鍛えられず、また子は親を観て育つワケだから、この際に親子でロジカルシンキング・クリティカルシンキングを学ぶような気持ちで取り組みましょう。


■アイデアを出す3つの視点

では、どうすればアイデアをたくさん出せるようになるのでしょうか?

答えは意外と簡単で、ロジカルシンキングには型(セオリー)がありますので、その型を覚えておき、都度型に合わせて考えれば良いだけです。

そしてそれら型はたくさんあるのですが、基礎中の基礎とも呼べる3つの視点をお伝えします。

① 関連性を探す

これはありのままの理由や答えで、素直な気持ちでその問いの周辺や関連事項を洗い出して答えを出す方法です。

テンプレートを作るのであれば『○○になるから』『○○と一緒だから』というような型で、【直後】のことや【同類】【相関】【因果関係】を見つけるようなイメージですね。

② 時間軸で捉える

過去に遡って解決するアイデア、未来に得られる利得、また起こり得る問題への予防など、時間軸をずらすことで新たな観点を得られるようになります。

コドモは特に近視眼的な考えに偏りがちになるので、【過去】【未来】という観点と【経済的】【個人的】という観点と組み合わせるとアイデアに広がりが出ます。

③プラスアルファを考える

対象となる問い以外に発生する関連事項に新たな答え、別の軸で答えを探しにいきます。

これは【ゲイン(獲得)】と【ロス(損失)】の視点や【ポジティブ】【ネガティブ】、【人間関係の変化】というような型を使って考えるのも良いでしょう。

またこの3つ、以下3つのキーワードで覚えるとワーキングメモリー的に楽です。

①メリット(得られる価値)

②ベネフィット(価値で変わること)

③セカンドゲイン(ついでに得られる価値やベネフィット)

そして、この3つをコドモに教えている更なる高みを目指して、新たな型を取り入れ、最強のロジカルシンキング・クリティカルシンキングを手に入れてください!

-子育てレビュー